ハンドメイド作家さんの確定申告を手伝ったとき、いちばん時間がかかったのは材料費の集計でした。レシートを集めて足すところまではできても、そこから「売上原価」に直すところで手が止まります。
この記事では、売上原価の考え方と、年末の棚卸しで何を数えればいいかをまとめます。申告の手続きそのものではなく、その前の準備の話です。
この記事のポイント
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その年に買った材料費が、そのまま全部その年の原価になるわけではない
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売上原価 = 年初の在庫 + その年に買った額 − 年末の在庫
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年末に残っている材料と作品を数えて、金額にしておく(棚卸し)
買った材料費と「売上原価」は違う
その年に買った材料費が、そのままその年の原価になるわけではありません。年末にまだ使っていない材料や、売れ残っている作品のぶんは、翌年に売れるものだからです。
たとえば12月に材料をまとめ買いして、ほとんど使わないまま年を越したとします。その材料費を全部その年の原価にすると、その年の利益は実際より小さく、翌年は大きく見えてしまいます。
売上原価の計算式
売上原価は、年初にあった在庫と、その年に買った額を足して、年末に残った在庫を引いて出します。
売上原価 = 期首棚卸高(年初の在庫) + その年に買った額 − 期末棚卸高(年末の在庫)
この例では、買った材料は20万円でも、その年の売上原価は18万円です。年末に残った5万円ぶんは、翌年の「年初の在庫」として引き継がれます。
年末の棚卸しで数えるもの
棚卸しでは、年末の時点で手元に残っている材料と作品を数えて、金額にします。金額は売値ではなく、買ったとき・作ったときにかかったお金で数えます。
作品の金額には、1個あたりの原価が要ります。年末に作品ごとの原価を出そうとすると大変なので、普段から出しておくのが近道です。
ハンドメイド作品の原価計算ツールを使えば、材料の金額と使う量から1個あたりの原価が出ます。
年末に慌てないための準備
棚卸しを年末だけの作業にすると、数えるものが多すぎて大変です。普段から材料と作品の在庫を記録しておけば、年末は実物と記録のズレを直すだけで済みます。
Tenookでは材料の在庫数と単価、作品1個あたりの原価を普段から記録しておけます。表計算で管理する場合も、「数 × 単価」の列を作っておけば年末にそのまま使えます。普段の在庫の付け方は
ハンドメイド材料の在庫管理のコツにまとめています。
この記事は売上原価の考え方を説明したものです。申告の方法や、どこまでを在庫として数えるかは、事業の状況によって変わります。具体的な判断は税務署や税理士に確認してください。
まとめ
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その年に買った材料費が、そのままその年の原価になるわけではない
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売上原価は「年初の在庫 + 買った額 − 年末の在庫」で出す
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年末に残った材料と作品を、買った・作ったときの金額で数える
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普段から在庫と原価を記録しておけば、年末はズレを直すだけで済む
確定申告の時期に慌てないよう、まずは今ある材料の数と単価を一度書き出してみてください。