値段を決めるとき、まず同じような作品の値段を見に行っていませんか。自分もハンドメイド作家さんの確定申告を手伝うまでは、それが普通だと思っていました。
ところが材料費を集計しようとすると、作品1個にいくらかかっているのかがすぐには出てきません。材料はまとめ買いで、1個にどれだけ使ったかは頭の中にしかない。原価が分からないまま、相場に合わせて値段を付けていたわけです。
この記事のポイント
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値段は相場より先に原価(材料費+間接費)から決める
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手数料・送料・振込手数料を引いて、手元に残る利益を確かめる
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相場は最後に見る。高すぎたら作り方か材料を見直す
なぜ相場から決めると苦しくなるのか
相場から値段を決めると、自分の原価が置き去りになります。同じピアスでも、材料をどこで買うか、何個まとめて買うかで1個あたりの材料費はかなり変わるからです。
たとえば同じビーズでも、10個入りと100個入りでは1粒の単価が倍近く違うことがあります。相場の値段がほかの人の原価に合っていても、自分の原価に合っているとは限りません。
だから順番を逆にします。先に原価を出して、そこから値段を組み立てる。相場は最後の確認に使います。
ステップ1: 作品1個あたりの原価を出す
最初にやるのは、作品1個を作るのに出ていくお金を数えることです。材料費と、梱包材のような間接費を足したものが原価になります。
材料1つあたりの単価 = まとめ買いの金額 ÷ 入数
材料費 = 単価 × 1個に使う量(を材料ごとに足す)
原価 = 材料費 + 間接費(梱包材など)
ここでつまずきやすいのが、まとめ買いした材料の扱いです。100個入りで550円のビーズを12個使うなら、材料費は550円ではなく66円です。1個あたりに直してから足していきます。
ステップ2: 手数料と送料を引いて、利益が残るか確かめる
原価を出したら、売れたときに手元に残る金額を見ます。minneやCreemaで売れても、販売価格がそのまま入ってくるわけではないからです。
利益 = 販売価格 − 販売手数料 − 振込手数料(1件あたり) − 送料の自己負担 − 原価
販売手数料の率はサービスやプラン、決済方法で変わります。この記事では数字を決め打ちしません。自分の売上明細か、各サービスの公式の案内で確かめた率を使ってください。
ステップ3: 作業時間と相場を見て、最後に整える
最後に、作るのにかかった時間と相場を見て値段を整えます。原価には時間を入れていないので、時間のぶんは利益で回収するという考え方です。
1個作るのに1時間かかる作品で利益が300円なら、時給300円で作っていることになります。それで納得できるかどうかは人それぞれですが、数字で見えているかどうかで判断は大きく変わります。
相場と比べて高すぎるときは、値段を下げる前に材料の買い方や作り方を見直します。まとめ買いで単価を下げる、手間のかかる工程を減らすなど、原価側で打てる手は意外とあります。
「材料費の3倍」はどう考えればいい?
値付けの目安としてよく聞く「材料費の◯倍」は、出発点としては便利です。ただ、手数料や送料の負担は作品と売り方で変わるので、倍率だけで決めると利益が残らないことがあります。
Tenookでは原価の2.4倍を推奨価格の目安にしています。ただ、目安はあくまで出発点です。そのあとステップ2の計算で、手元に残る利益を必ず確かめます。
まとめ
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値段は相場からではなく、作品1個あたりの原価から組み立てる
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まとめ買いの材料は、1個あたりの単価に直してから足す
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手数料・振込手数料・送料を引いて、手元に残る利益を確かめる
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作業時間と相場は最後に見て、高すぎるときは原価側から見直す
値段に迷ったら、まず1つの作品で原価を出してみてください。数字が見えるだけで、迷い方がかなり変わります。